基礎知識

イラスト・マンガ制作に必要なパソコンのスペックと選び方

イラスト制作におすすめのパソコン

今回はイラストや漫画制作に必要なパソコンのスペックや、コスパの高いおすすめモデルをご紹介します。

価格だけを基準にパソコンを選ぶと満足のいく作業ができなかったり、効率を落としてしまいます。

少なくとも「CLIP STUDIO PAINT」などを快適に動かすために必要なスペックなど、基礎的な知識はしっかり頭に入れておきましょう。

その他、おすすめのペンタブレットなどについてもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。

イラスト・マンガ制作ソフトの推奨環境

デジタルでカラーイラストや漫画を描くためには、大前提としてグラフィックソフトやペイントツールが必要ですよね。

有名イラスト投稿サイト「pixiv」によると、イラストレーターや漫画家に人気のソフトは「CLIP STUDIO PAINT」や「Photoshop」それから「ペイントツールSAI」です。

これらのソフトをサクサク動かすために必要なパソコンのスペックについて、まずは見ていきましょう。

記載している推奨環境はいずれも記事執筆時点のものです。バージョンアップなどで推奨環境が変わることもあるため、最新情報は各公式サイトにてご確認ください。

CLIP STUDIO PAINT

クリスタのキャプチャ画面

通称クリスタは、50%近くのイラスト制作者たちが利用していると言われる大人気ソフト。

イラストや漫画アニメーション制作の現場ではプロのクリエイターも使っています。

描き味に定評があり、アニメーションなど扱っている学校でも導入されている信頼度の高いです。

もちろん操作には少し慣れが必要ですが、初心者のためのサポート機能も充実しているので、どのソフトにするか決まっていない人はこれにしておけば間違いありません。

CLIP STUDIOが推奨している環境は「SSE2に対応したCPU(IntelならばPentium4以上)」、「openGL2.1対応したGPU」、「それからメモリは8GB以上」。

メモリ以外はそれほど高いスペックがなくても動作します。

大手BTOパソコンメーカーのドスパラが販売するクリスタ推奨モデルは、CPUがCorei3以上、グラフィックはインテルのUHD Graphics630、メモリは8GBです。

3Dデッサンなども使うなら、グラフィックボードの搭載も検討しましょう。

Photoshop

フォトショのキャプチャ画面

Photoshopはどちらかというと写真加工で有名なソフトですが、機能が非常に多く、イラスト制作にも十分使えます。

しかしながら設定のカスタマイズはしっかり行わなければいけないので、デジタルに慣れた中級者以上におすすめ。

推奨環境は「CPU2GHz以上のプロセッサ」で、メモリは「8GB以上」です。

ただし、何枚もレイヤーを重ねるような作業をするときは、パソコンにかかる負荷も大きくなります。

CPUはCore i5以上、メモリも8GB以上は欲しいところです。

ペイントツールSAI

SAIのキャプチャ画面

SAIは、シンプルな動作で軽快な動作で人気のソフト。

シンプルであるがゆえに文字入力などができないなど難点もありますが、とりあえずカラーイラストを描きたいと思っている人の入門ソフトとしておすすめです。

動作はとても軽いので、メモリ4GB程度のローエンドパソコンでもさくさくと動きます。

どうしても予算が限られている場合などは、考えてみてもよいでしょう。

とはいえ、ある程度本気でイラストやマンガを描きたいと考えているなら、パソコンにはお金をかけておきましょう。

ローエンドパソコンを買ったところで、1年も経てば新しいパソコンが欲しくなってきますよ。

パソコン購入時に必要な基礎知識

イラスト制作ソフトはローエンドのパソコンでも動かせますが、サクサクと快適な操作性を求めるならCPUはCore i5以上で、メモリは8GB以上が望ましいと言えます。

グラフィックボード(GPU)を積んでいるパソコンならばさらに良いでしょう。

しかしそもそも「メモリ」や「CPU」とは、一体何なのでしょうか。その点についてしっかりと理解をしておきましょう。

メモリ

コルセアのメモリ

「メモリ」はイラスト制作でもっとも重要なパーツと言ってもよいでしょう。

CLIP STUDIO PAINTを使っていて動作が重く感じる原因になりやすいのは、ほぼメモリー不足と考えて間違いありません。

メモリとはパソコン上で同時作業を行う時に必要となる機能。

多めに搭載しておけば、多くの作業を同時に行ってもパソコンが動きにくくなりません。

レイヤー数の多いイラストや、サイズが大きいイラストを作ろうとしている場合にはすぐにメモリ不足になってしまいますので、そのような作業が中心になるならば「16GB以上」を搭載しておきましょう。

それからメモリは相性などの問題もあるため、初心者の方が後からメモリを増設することはおすすめしません。

最悪の場合、パソコンを壊してしまうリスクもあるため、できれば最初からメモリをたくさん搭載したモデルを選びましょう。

メモリについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

メモリの基礎知識
パソコンのメモリは何GB必要?写真の加工・RAW現像に必要な容量を解説ある程度パソコンの知識がないとメモリのことなんてよくわからないですよね。メモリについてイマイチ理解していない方は、このページでメモリの基礎知識について学びましょう。近いうちにパソコンの買い換えを考えている方はとくに、ぜひチェックしてみてください。...

CPU

箱から取り出したCPU

CPU性能も、快適なイラスト制作をするうえでとても重要です。

CPUとはパソコンの大脳にあたるパーツで、性能が高ければペンの動きや、画面のスクロールなどが滑らかに行えるかどうかに関わってきます。

スペックが足りないと、動作がカクカクして、ストレスを感じてしまうでしょう。

音楽などを流しながら作業するような場合も、CPUのスペックが重要なポイントになってきます。

スペックの見方ですが、Intel製のCPUならば「Core i○」という形で性能が表示されています。

初心者の人はとりあえず「Core i3」が一番低性能で、「Core i9」が最高性能と覚えておけば問題ありません。

Pentiumなどと書かれているものは、Core iシリーズより低性能です。

イラスト・マンガ制作をメインに考えるなら、Core i5以上を選びましょう。

もし予算に余裕があるなら、できるだけ高性能なCPUを選んだほうがさまざまな用途で役立ちます。

ディスプレイ

Optix MAG271CR

イラスト制作ソフトは、画面左右に小さなウィンドウを表示させながら作業を行っていくのが基本なので、画面サイズは大きい方が描きやすくなります。

ノートパソコンなら15インチ以上のサイズは必須。

外に持ち運ぶことはほとんどなく、基本的に家で使うならば17インチ以上を考えてもよいでしょう。

持ち歩くことを考えて13インチなどの小型パソコンを使うなら、作業時は外部ディスプレイにつなげることをおすすめします。

また、正しい色合いを表示できるかどうかも重要です。

イラスト用途でディスプレイを選ぶなら、視野角が広く、色のばらつきが少ないIPS方式のパネルを選びましょう。

VAパネルやTNパネルといったものは、イラストやマンガ用途にはあまり向いていません。

蛍光灯などが映り込みにくく、長時間作業を続けても目にやさしい、ノングレア(つや消し)タイプのディスプレイも使いやすいですよ。

グラフィックボード

RTX2080

グラフィックボードとは映像処理を専門に行うパーツのこと。

一般的なCPUならグラフィック出力の機能が搭載されているため、別途グラフィックボードを用意する必要はありません。

ただ、高画素のイラストを制作するときなどは、グラフィックボードを搭載していることで快適度がアップします。

イラストやマンガ用途がメインなら、エントリークラスのGTX1050やGTX1650といったモデルがおすすめ。

軽めのゲームも遊べるようになりますよ。

WindowsかMacか

「イラストを描くなら、やっぱりMacのほうがいいのかな・・・」

と考える人は多いですよね。

WindowsかMacかで迷ったときは、使いたいソフトから決めるのが得策。

たとえばクリスタややPhotoshopはWindowsでもMacでも使えますが、ペイントツールSAIはWindowsのみの対応。

ソフトメーカーは基本的にWindowsユーザーを主なターゲットとして、おまけとしてMacに対応する傾向があります。

Windowsユーザーのほうが圧倒的大多数ですから仕方ありません。

同価格帯で比べればスペックに大きな差もないため、Appleへの特別な愛着がない限り、Windowsを選んでおくのが無難です。

iPad Proもおすすめ

10.5インチiPad Pro

パソコンと比べて機能は制限されるものの、イラストやマンガ制作だけを考えるならiPadを買うのもひとつの選択肢。

iPad ProとAppleペンシルの組み合わせは非常に精度が高く、まさに紙に描いているような感覚を味わえますよ。

価格は多少割高ではあるものの、唯一無二の存在ですね。

パソコンが安くなる時期

「パソコンを買うなら一番安くなる時期を狙いたい」

と考える人もいます。

ハイエンドクラスの性能を求めるなら待ってみるのもひとつですが、欲しいと思ったときに買うのがベスト。

ボーナス時期や年末年始、決算時期などはたしかにパソコンが安くなりますが、狙っているモデルが安くなるかはわかりません。

価格はそのままで各種おまけをつけることでお得感を演出するメーカーや販売店もあります。

さらに在庫切れで販売終了になってしまうリスクもありますから、のんびり待っているといつまでもパソコンを買えませんよ。

中古をおすすめしない理由

いくら安くパソコンが買えるからといっても中古パソコンはおすすめしません。

パソコンの寿命は基本的に5年と言われていて、他の家電より短いのが特徴です。

とくにハードディスクは劣化しやすく、ある日突然データが消えてしまう悲劇に見舞われる人も・・・

大切なデータは必ずバックアップを取っておきましょう。

また中古パソコンは当たり外れが多いのも実情。

最新のアプリに対応していなかったり、メーカーサポートが終了しているケースもあります。

ある程度知識がないと中古パソコンの見極めは非常に難しいため、余程のことがない限り新品の購入をおすすめします。

イラスト制作で必須のペンタブの選び方

イラスト制作において、ペンタブレットは非常に重要なデバイスです。

基本的にイラスト制作ソフトはペンタブで入力することを前提に作られており、マウスでは思い通りのイラストが描けません。

どういった点に気を付ければいいのか、順にみていきましょう。

ペンタブを選ぶポイント

ペンタブを選ぶ上でポイントとなるのは、まずは本体サイズです。

机の上などの安定した場所に置く必要があるため、十分なスペースがあるかどうかをを確認しながらサイズをチェックしましょう。

もちろん広い方が作業はしやすいですが、そのせいで机の上が狭くなってしまい、逆に作業効率が落ちてしまうことも。

二つ目のポイントは筆圧レベル。

筆圧の強弱を感知する機能が備わっており「2048段階」などと表示されています。

これは2048段階に分けて入力時の筆圧を認識できるという意味で、この数が多くなるほど性能の高いペンタブレットということ。

初心者におすすめペンタブ

続いて実際にどんなペンタブを選べばいいのか、初心者の方におすすめのモデルをいくつかピックアップしました。

予算と用途に合わせて検討してみてください。

Wacom Intuos Small

ペンタブといえばWacomですが、おすすめはエントリーモデルのIntuos Small。

ペン軸が細く、一般的なシャープペンシルやボールペンと同じくらいの太さで手になじみやすいです。

ペンに電池を入れる必要もないため、ペン自体がとても軽くて扱いやすいのも特徴。

筆圧レベルは4096段階で、強弱の反映がかなり繊細に行われます。

価格はワイヤレスのものが8,885円、有線のものが6,194円です。

CLIP STUDIO PAINTの特別ブラシを入手できるモデルもありますよ。

H430P

小さなサイズで持ち歩きにも便利な、HUIONのH430Pも人気です。

筆圧レベルはWacomのIntuos Smallと同じく4096段階。

値段も3,000円程度と安く、本体の大きさもB5サイズのノートとほぼ同じくらい。

「いきなり高性能なものを買うより、まずは安いものでペンタブに慣れたい」

という方におすすめです。

Wacom Cintiq16

「イラスト制作のためならお金は惜しまない」

という方は、最初から液タブ(液晶タブレット)を買うのが良いでしょう。

価格は一気に高くなるものの、画面上で直接ペンを操作できるため、初心者にも扱いやすいです。

中でもWacomのCintiq16は、ペンタブレットの品質はそのままでシンプルに描くことだけに特化したモデル。

筆圧レベルは8192段階と高機能で、ペン先とポインターの視差が少ないので、紙に近い感覚で描くことが可能。

長いストロークなども自然に描画できるというポイントがあります。

価格は約7万円しますが、道具に妥協したくない方はチェックしてみてください。

イラスト・マンガ制作におすすめのパソコン

ここからはイラストやマンガ制作におすすめのパソコンをご紹介します。

予算は約10万円で、クリスタやSAIを快適に動かせるモデルをピックアップしました。

掲載している仕様および価格は記事執筆時点のものです。最新価格や期間限定キャンペーンの有無については各公式サイトにてご確認ください。

HP Pavilion15-cs0000

HPのノートパソコン

まずご紹介するのは、日本HPが販売するPavilion15-cs0000というモデル。

クリエイター用途に特化したパソコンではなく、いわゆる普通のノートパソコンです。

とはいえイラストソフトを動かすための実力は十分に備わっています。

CPUCore i5-8250U
GPUIntel UHD Graphics620
メモリ8GB
ストレージ256GB SSD
1TB HDD
価格79,800円~

グラフィックボードはCPU内蔵のものですが、第8世代の高性能なCPUと8GBのメモリでクリスタもサクサク動かせます。

SSDとHDDのデュアルストレージ構成なので、パソコンの起動も速く、大量の画像データも保存可能。

15インチながら重さは2.07kgと軽量で、仕様上、約9時間駆動可能な大容量バッテリーも搭載。

幅広く活躍してくれるノートパソコンです。

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raytrektab DG-D10IWP

レイトレックタブ

続いてご紹介するのは、ドスパラが販売するレイトレックタブのDG-D10IWPというモデル。

イラスト制作のために作られた10インチのタブレットパソコンで、Windows 10 Home(64bit)を標準搭載。

専用のペンとクリスタのシリアルコードも付属しているので、すぐにイラスト制作をはじめられます。

同サイズのiPad Proより低価格なのが魅力ですね。

CPUCeleron N4100
GPUIntel UHD Graphics600
メモリ8GB
ストレージ128GB SSD
価格73,889円~

CPUの性能はあまり高くないため、ノートパソコンとして考えると少し厳しい場面も出てくるでしょう。

あくまでイラスト制作用マシンとして考えることをおすすめします。

「今までWindowsしか使ったことがないから、iPadはちょっと不安・・・」

という方にぴったりなタブレットパソコンです。

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m-Book Kシリーズ

mbookk

こちらはマウスコンピューターが販売するイラスト制作向けノートパソコン、m-Book Kシリーズ。

価格は10万円~と高額ですが、イラストやマンガ制作はもちろんのこと、幅広い用途で活躍してくれるパソコンです。

CPUCore i7-8750H
GPUGeForce MX150
メモリ8GB
ストレージ250GB SSD
1TB HDD
価格104,800円~

高性能なゲーミングパソコンに搭載されているCore i7-8750Hをはじめ、外部グラフィックスGeForce MX150も搭載。

ゲーム用途として考えると力不足ですが、イラスト用途ならサクサク快適に動かせます。

15.6型ながら持ち運びやすい薄型モデルで、ストレージ要領もたっぷり。

予算と用途に合わせて構成をカスタマイズできるのも魅力ですね。

ペンタブも揃えると12~3万円程度の出費になりますが、長く使えるイラスト用パソコンが欲しいなら要チェックです。

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パソコンに投資して快適な作業環境を整えよう

今回はイラストやマンガ制作におすすめのパソコンをご紹介しました。

CG制作や動画編集ほどのスペックは求められないものの、快適に作業がしたいならそれなりの環境を整えたいところです。

イラスト専用のマシンとして考えるならタブレットタイプは間違いなく便利ですし、幅広く使いたいならノートパソコンとペンタブの組み合わせが無難です。

パソコンの世界は性能と値段がきれいに比例するため、予算に余裕があるならハイスペックなものを買っておきましょう。

いずれにしても高い買い物ですから、基礎的な知識を身に着けて、納得のいくパソコンを見つけてください。

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