raytrek G5-TAレビュー｜10万円以下で買えるエントリーモデル

ドスパラが販売するクリエイターパソコン、raytrek（レイトレック）G5-TAをお借りしました。

Core i5-11400HとGTX 1650を搭載したエントリーモデルで、RAW現像やイラスト、動画編集などの入門用としてもおすすめな1台です。

予算10万円以下でクリエイター向けのノートPCを探している方は、ぜひご覧ください。

レイトレック G5-TAの特徴

レイトレック G5-TAがどんなパソコンなのか、特徴を整理すると以下の通り。

スペックやデザインなど、順にご説明します。

スペック

CPUやGPUなど、今回お借りしたパソコンの基本構成は以下の通り。

CPUとGPUの詳しいスペックを知りたい方は、こちらをご覧ください。

メモリとストレージも標準的な容量が搭載されています。

記事執筆時点ではメモリとストレージのカスタマイズに対応していないようです。

外観・大きさ

ここからはレイトレック G5-TAの外観を見ていきます。

シルバーの天板にraytrekのロゴのみ、というシンプルなデザインです。

職場で使用していても、まったく違和感がありません。

底面はパソコン内部の熱を逃がすために、ところどころメッシュ状になっています。

空気の通り道をふさがないように気を付けましょう。

仕様上の大きさは360×244mmで、15.6型としては標準的な大きさ。

高さは約20mmと多少の厚みがあるものの、搭載されているスペックを考えれば十分スリムに思えます。

一般的なビジネスバッグで難なく持ち運べるサイズです。

重量は実測で約1.9kgでした。

据え置きで使う分にはまったく気になりませんが、毎日持ち歩くには少々重たく感じるかもしれません。

ACアダプター

ACアダプターは120Wの高出力タイプ。

消費電力の高いパーツを搭載しているため、そこそこ大きいです。

ケーブル込みの重量は約541gでした。

仕様上のバッテリー駆動時間は約5.9時間とそれなり。

数時間程度の外出ならバッテリーだけでまかなえそうですが、重い作業をするときは基本的にACアダプター必須と考えたほうがよいでしょう。

インターフェイス

ここからは各種インターフェイスを見ていきます。

まずは本体の左側から。

右側にもUSBポートなどが用意されています。

電源ケーブルや外部モニターとの接続端子は背面にあります。

背面のUSB Type-Cポートは映像出力に対応。

さらにBluetooth 5.1はもちろんWi-Fi 6にも対応。

有線LANポートも用意されていますが、無線でも快適に大容量データのやりとりが可能です。

キーボード

キーボードはテンキーつき日本語配列の102キー。

目立ったクセもなく、タイピングしやすい配列です。

テンキーを多用する方は、0の位置が右にずれているので最初は戸惑うかもしれません。

電源ボタンの左側に用意されているのは、モードチェンジボタン。

プリインストールされているControl Centerからモードを変えることもできます。

重たい作業をするときはターボモードがおすすめですが、ファンの回転音はかなり大きいので要注意。

バックライトは色や明るさをカスタマイズ可能。

キーごとに色を変えるような、細かいカスタマイズには対応していません。

タッチパッドは一体型で、サラサラとした質感で使いやすいです。

指紋認証などの機能は非搭載です。

ディスプレイ

ディスプレイは15.6インチのフルHD（1,920×1,080）解像度。

リフレッシュレートも60Hzと標準的なスペックです。

ふちの薄いナローベゼルかつノングレア（非光沢）仕様で、視野角も十分広く感じました。

仕様上に記載がないので推測にはなりますが、パネルはIPSまたは同等レベルの製品と思われます。

ディスプレイ上部にはWebカメラも搭載。

ビデオ通話やオンライン会議などの用途で活躍します。

ディスプレイは最大でここまで開きます。

sRGBカバー率約99%

i1 Profilerでディスプレイの色域をチェックした結果は以下の通り。

sRGBカバー率は、ほぼ100％といってしまって問題なさそうです。

クリエイターPCとしては十分な色域の広さといえるでしょう。

写真やイラストなど、Webで完結する作業なら業務レベルでも使用可能。

AdobeRGBカバー率は少し低めなので、印刷を前提とした業務では、さすがにカラーマネジメントモニターが必要です。

クリエイティブ性能の検証

ここからは実際にraytrek G5-TAでクリエイティブ系ソフトウェアを動かして、どれくらい快適に作業できるのかを検証しました。

検証時はControl Centerで「ゲームモード」に設定しています。

RAW現像

続いてLightroomでRAWデータの書き出し速度をチェックしました。

書き出し条件は以下の通り。

Lightroomの書き出し条件

画像形式	JPEG
画質	100
カラースペース	sRGB
画像のサイズ	未調整（撮影データそのまま）
解像度	350
メタデータ	すべてのメタデータ （人物情報や撮影場所の情報は削除）

画素数別にそれぞれ100枚を書き出して、かかった時間を計測した結果がこちら。

趣味で写真編集を楽しむ分には、まったく気にならない速度です。

日々時間に追われるプロカメラマンにとっては物足りなさを感じるかもしれません。

レタッチもそこそこ快適

Photoshopでフィルター適用時の処理速度をチェックしました。

高画素データはさすがに処理に数秒程度かかるものの、一般的なノートパソコンと比べれば快適です。

トーンカーブや色味の調整など、何十枚とレイヤーを重ねるような画像処理も快適に作業できます。

イラスト・マンガ

IllustratorとCLIP STUDIO PAINT（クリスタ）も動かしてみました。

Illustratorではちょっとしたロゴを作ったり、高解像度の写真データを埋め込んだチラシ用の印刷データを整えるなど、いずれもサクサク動かせます。

ファイルサイズが数GBを超えるような重たいデータでない限り、スムーズに動かせそうです。

クリスタも処理の遅延を感じることなくサックサクに動かせました。

ペイントソフトは動作の軽いものが多く、イラストやマンガの制作がメインなら十二分に活躍してくれることでしょう。

動画編集

最後にPremiere Proで動画編集を試しました。

複数の動画をつなげたり、テロップを加える程度の加工であれば、処理の遅延もなく快適に作業できます。

ただし、エフェクトによってはプレビューが遅延したり、数秒程度フリーズする場面もちらほら。

4K動画の編集やAfter Effectsの活用など、本格的に動画編集に取り組むとなると、もう少しスペックの高いパソコンが欲しくなります。

書き出し速度の検証

4K動画の書き出しに、どれくらい時間がかかるかも検証しました。

検証のために用意したのは、GoPro HERO7 Blackで撮影した4K 60fpsの動画データ。

書き出し条件とかかった時間は以下の通り。

H.264（Youtube 1080p FHD）	32:20
H.264（Youtube 2160p 4K UHD）	8:11

ビジネス向けの薄型ノートPCだと同条件で40分以上かかる場合もあるため、まずまずの書き出し速度といえそうです。

クリエイター向けのデスクトップPCなら同条件で5分を切ることもあり、さすがにハイスペックモデルとの差はあります。

各種ベンチマーク結果

各種クリエイティブソフトを快適に動かせることがわかったところで、ここからは各種ベンチマークソフトの検証結果をご紹介します。

まずはパソコンの総合的な性能をチェックするPC Mark10を試した結果がこちら。

クリエイター向けのPCとしては若干控えめに感じますが、一般的な薄型ノートPCと比べれば十分なハイスコアです。

各種クリエイティブ用途はもちろん、ExcelやWordなどの事務作業もサクサクこなせるスペックです。

CINEBENCH

主なCPUをCINEBENCH R20のスコアで比較してみると以下の通り。

デスクトップ向けのCore i5-11400Fと比べると20%ほどスコアが落ちています。

とはいえ前世代のCore i7-10750Fをわずかに上回るスコアを叩き出しており、10万円以下で買えるノートPCとして考えれば、なかなか優秀です。

Crystal Disk Mark

ストレージの転送速度は標準的でした。

書き込みは速度が若干落ちているものの、気になることはないでしょう。

一般的なSSD（SATA）やHDDと平均的な転送速度を比較すると、以下の通り。

ハイエンドクラスのNVMe M.2 SSD（Gen4）なら、読み込み速度が7,000MB/sを超えるものもあります。

Fire Strike

3DMarkのFire Strikeのスコアを比較すると以下の通り。

最新PCゲームを高画質でヌルヌル動かすにはパワー不足ではあるものの、写真編集やイラストなどの用途であれば十分な性能です。

オンラインゲーム

定番のベンチマークソフトも走らせました。

解像度は1,920×1,080（フルHD）に設定したところ、重量級ゲームのFF15が最高画質で「普通」、FF14は「快適」という結果でした。

クリエイター向けのPCではありますが、グラフィック設定を調整すれば、PCゲームもそれなりに動かせます。

FF15

FF14 暁月のフィナーレ

フレームレート検証

実際にフォートナイトを動かしてどの程度のフレームレートを出せるか検証しました。

最高画質～低画質の平均フレームレートは以下の通り。

いずれもレンダリングモードはDirectX 11で、3D解像度は100％に設定して検証した結果です。

低画質まで落とせば170前後のフレームレートを出せますが、モニターのリフレッシュレートが60Hzなので映像には反映されません。

ゲームもしっかりやりたい方は、ゲーミングモニターにつなげてプレイすることをおすすめします。

入門用のクリエイター向けノート

レビューのまとめとして、レイトレック G5-TAの特徴を再度おさらいしておきます。

注文時のカスタマイズでOfficeを追加すれば、ビジネス用途でも大活躍します。

記事執筆時点では48回まで分割手数料が無料になるキャンペーンも実施中で、翌日出荷という超スピード納品にも対応。

コスパに優れたクリエイター向けノートPCを探している方は、ドスパラのレイトレック G5-TAを検討してみてはいかがでしょうか。

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